Webライターの開業届|書き方や提出するメリット・デメリットも解説

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Webライターと開業届 提出メリットや注意点も解説

こんにちは、不動産ライターの小花絵里(おばなえり)です。

Webライターとして活動している人の多くは個人事業主であるため、「開業届」の提出が必要なのでは?と疑問に感じている人がいるのではないでしょうか?

読者さん

でも、いつ・どうやって提出すればいいのかよくわからない…。

どんなタイミングで提出すればいいのか、提出することで何が変わるのかわからないと、開業届の存在を知っていても行動に移しにくいですよね。

そこで今回は、Webライターが開業届を出すメリット・デメリットについて解説します。

開業届の書き方や提出したあとにするべきことについても解説しますので、開業届について悩んでいるWebライターの方は、ぜひ参考にしてみてください。

この記事を書いた人

hana writing office代表。不動産業界での経験から、不動産についてわかりやすく解説する不動産ライター。大手Webメディアにも多数寄稿。執筆実績はこちら

保有資格:宅地建物取引士/賃貸不動産経営管理士/FP2級/日商簿記2級/教員免許(国語)他

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目次

開業届とは

開業届とは

開業届とは、主に事業を始めたときに税務署に申告するための書類のことをいいます。

国税庁のWebサイトに記載されている正式名称は「個人事業の開業届出・廃業届出等手続」。

新たに事業を始めたときだけでなく、事務所の開設・移転・廃止などや事業の廃止について行った場合にも提出が必要になります。

Webライターは開業届を提出する対象になる?

開業届を提出する対象となる人は、事業所得・不動産所得・山林所得が生じる事業を新しく開始等をした人です。

したがって、Webライターの仕事を「事業」として取り組み、得た利益を「事業所得」として申告する場合は、開業届を提出する対象になるといえるでしょう。

絵里

私の場合、退職後「Webライターとして個人事業する!」と決めてから開業届を提出しました。

なお、開業届を提出しなくても罰則はありません。とはいえ、開業届の提出時期は「事業開始から1か月以内」となっていますので、事業実態に即して提出することをおすすめします。

開業届の提出後にWebライターを辞めるときはどうしたらいい?

開業届を提出した後にWebライターを辞める場合は、管轄の税務署で廃業の手続きを行います。

開業届と同じように、廃業届に記入して提出します。手続き自体には特に費用はかかりません。

絵里

手続きの仕方がわからなければ税務署に聞いてみましょう。

Webライターが開業届を提出するメリット

Webライターが開業届を提出するメリット

ここでは、Webライターが開業届を提出するメリットについて解説します。

開業届を提出しようか悩んでいる人は、ぜひ参考にしてみてください。

当年から青色申告ができる

最大65万円の特別控除など様々な節税効果の得られる仕組みがある青色申告ですが、青色申告で確定申告するためには事前に「青色申告承認申請書」を提出する必要があります。

基本的に、青色申告が適用されるのは3月15日までの提出であれば当年から、3月15日を過ぎてからの提出になると翌年からとなります。

しかし、開業届を提出して事業を開始した日から2ヶ月以内の提出であれば、当年から青色申告ができるようになるのです。

青色申告特別控除を活用すると、所得金額(=Webライターの売上から必要経費を差し引いた金額)からさらに控除の金額が差し引かれるので支払う税金が安くなります。詳しくはこちらの記事をご覧ください。

なお、3月15日を過ぎて開業届よりも先に青色申告承認申請書の提出をしてしまうと「事業を開始してから」という条件を満たせず、翌年からとなってしまいます。

Webライターで青色申告をしようと検討している人は、開業届と青色申告承認申請書を一緒に提出することをおすすめします。

開業届と青色申告の書類を一緒に作りたい方は、を使うと簡単に作成できるのでおすすめです。今すぐ必要ないかも?という人も、ひとまず書類だけ作っておくとスムーズに提出できますよ。

 屋号で銀行口座を開設できる

開業届を提出する際に屋号を設定することで、屋号での銀行口座を開設することが可能です。

個人事業主が屋号で銀行口座を作るには各金融機関による条件をクリアしなければなりませんが、最低限、開業届が必要となることがほとんどでしょう。

プライベート用の口座と事業用の口座を分けたい人は、開業届を提出して控えを保管しておきましょう。

小規模企業共済の加入手続きができる

中小企業の経営者・個人事業主などが、廃業・退職金などのために積み立てることのできる「小規模企業共済制度」

個人事業主が小規模企業共済に加入するためには確定申告書の控えが必要ですが、事業を始めたばかりなどの理由から確定申告書の控えを提出することができない場合は、開業届の控えを提示することになります。

小規模企業共済制度では掛け金が全額所得控除になるなどのメリットもありますので、個人事業主はぜひ検討してみましょう。

社会的な信用につながる場合も

開業届を提出していなくても、個人事業主として活動することは可能です。

しかし、開業届は対外的に「事業をしていること」を証明できる書類となります。上記でご紹介した屋号での銀行口座開設をしたい場合や、融資を受けたい場合などにも役立ちます。

社会的な信用につながる場合があることは、開業届を提出することのメリットであるといえるでしょう。

絵里

私は子どもの保育園入園手続きで開業届の控え(コピー)を提出しました。控えは大切に保管しておきましょう!

Webライターが開業届を提出するデメリット

Webライターが開業届を提出するデメリット

ここでは、Webライターが開業届を提出するデメリットについて解説します。

メリット・デメリットの両面を踏まえて、開業届の提出を検討してみてください。

失業保険を受給できない場合がある

失業保険は、失業後に再就職を目指す人に対して支給されるものです。

したがって、開業届を提出すると個人で事業を始めることになるため、「失業している」とみなされません

絵里

転職するか個人事業主になるか迷っている人は注意しましょう!

なお、失業保険の残日数が一定以上あるなどの条件を満たしていれば、開業届を出すことによって再就職手当がもらえる可能性があります。

詳しくは管轄のハローワークに確認してみてください。

扶養を外れてしまう可能性がある

開業して個人事業主となることで、加入している健康保険組合によっては扶養条件から外れてしまう可能性があります。

会社の健康保険組合によって条件が異なりますので、詳しい扶養条件は会社担当者に確認してみましょう。

開業届の書き方

開業届の書き方と提出方法

ここでは、開業届の書き方について解説します。これから開業届の提出をしようと考えている人は、ぜひ参考にしてみてください。

開業届は、税務署から直接受け取る方法や国税庁のホームページからダウンロードする方法で入手できます。

提出先・提出日

開業届の提出先は、納税地を管轄する税務署です。管轄の税務署がわからない人は、国税庁のホームページ「国税局・税務署を調べる」から確認してみましょう。

提出日は、あなたが開業届を提出する日を記入します。

開業届の提出が遅くても特に罰則はありませんが、「開業届は開業の1か月以内に提出する」ことを踏まえて記入してみてください。

納税地

「納税地」の欄には、開業する住所地を記入しましょう。たとえば、自宅で開業した場合は自宅の住所を記入します。

バーチャルオフィスを利用する場合は、経費計上の関係から「納税地は自宅、納税地以外の住所地・事業所にバーチャルオフィスの住所」を記載する人が多いようです。詳しくは税務署等に確認してみてください。

バーチャルオフィスを探している方は、月額660円~利用できるGMOオフィスサポートがおすすめです。

氏名・生年月日・個人番号

氏名とフリガナ・生年月日・個人番号(マイナンバー)を記入します。以前は押印欄がありましたが、現在は押印不要となっています。

職業・屋号

職業には具体的な業種を書きます。とはいえ、書き方に決まりはありません。

Webライターの場合は「執筆業」「Webライター」、ブロガー・アフィリエイターの場合は「Webサイト運営」「インターネット広告業」などが考えられます。

複数の職業がある場合は、収入のメインとなっている職業を記入しましょう。

個人事業主は会社の商号のような「屋号」を付けることができます。屋号は任意なので付けなくても構いません。

絵里

私は屋号を書かずに提出し、あとから「hana writing office」という屋号をつけました。

屋号をあとから付ける場合は、確定申告書の「屋号」欄に追記して税務署に提出します。

届出の区分・所得の種類

開業届の正式名称は「個人事業の開業届出・廃業届出等手続」。廃業する際にも使用する書式のため、届出の区分は「開業」を選択します。

Webライターの場合、所得の種類は「事業所得」を選択しましょう。

開業日

開業日は「開業した日」を記入します。開業日に特に決まりはありませんが、「開業届は開業の1か月以内に提出する」ことを踏まえて日にちを設定するとよいでしょう。

開業に伴う届出書の提出の有無

開業届と一緒に「青色申告承認申請書」や「課税事業者選択届出書」を提出する際は、「有」を選択しましょう。

絵里

青色申告を選択する場合は、開業届を提出するタイミングで一緒に提出することをおすすめします。

Webライターと青色申告について知りたい方は、こちらの記事もご覧ください。

事業の概要

どのような事業をするのかイメージできるように記入します。

Webライター・ブロガーの場合
  • Webメディア・雑誌等に掲載される記事の企画・執筆・編集
  • 電子書籍の執筆・編集
  • Webサイトの運営
  • Webサイトに掲載する記事の執筆
  • Webサイトに掲載する広告の管理 など

給与等の支払いの状況

開業届を提出する時点で従業員を雇用する場合は記入します。誰も雇わず一人で開業する場合は記入不要です。

開業届に記入する項目がたくさんあってわかりにくい人は」を使って書類を作成するのがおすすめです。

では質問に答えていくという簡単な作業で記入済みの開業書類が作成できます。

出典:マネーフォワードクラウド開業届公式サイト

「いつから事業を開始しますか?」「どこで働きますか?」といった質問に答えていく方式のため、簡単に作成できます。「この項目は何を書けば良いのか…?」と悩む必要がありません。

絵里

開業届は記入項目が多いので、書き方に迷う人も少なくありません。私もそうでした(笑)

は無料で利用できます。まだ開業届を提出するのは早いかも?と考えている人も、ひとまず書類だけ作っておけば、いざ必要になったときにスムーズに提出できますよ。

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開業届の提出方法

ノートパソコンとメモ帳とボールペン
開業届の提出方法
  • 税務署に直接行って提出
  • 郵送で提出
  • オンラインで提出

作成した開業届の提出方法は、上記の3通り。税務署に持参する場合は、管轄の税務署の開庁時間を調べてから行くことをおすすめします。

開業届をe-Taxの開始(変更等)届出書作成・提出コーナーから提出することも可能です。この場合は、e-Taxを利用するための「利用者識別番号」を事前に取得する必要があります。

Webライターが開業届を提出した後にするべきこと

Webライターが開業届を提出した後にするべきこと

Webライターが開業届を提出した後、該当する人は以下のことを行う必要があります。

特に、会社員を辞めて個人事業主になる人は忘れずに対応しましょう。

  • 国民健康保険の加入など健康保険の見直し
  • 国民年金への加入
  • 確定申告の準備(帳簿付けなど)

国民健康保険については、会社の健康保険を任意継続したり、組合に加入したりする方法もあります。ご自身に適した方法を選択しましょう。

Webライターを事業とするなら開業届の書類を作成しよう!

Webライターを事業とするなら開業届の書類を作成しよう!

私は、会社を辞めて個人事業主として頑張る!と決めてから開業届を提出しました。

開業届の提出を迷っているWebライターは、今回ご紹介したメリット・デメリットを踏まえて検討してみてください。

ちなみに、「マネーフォワードクラウド開業届」を使えば無料で「青色申告申請承認書」を作成することができます。

開業届も作成できますので、青色申告を検討している人は早めに書類を準備しておくと良いですよ。

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