
こんにちは、不動産ライターの小花絵里(おばなえり)です。
Webライターとして活躍するために欠かせないスキルの一つが、「文章力」。
クライアントに求められる記事を書くには、単に書けるだけでなく、ターゲットとなる読者の悩みを解決する文章を生み出すスキルが必要です。

でもどうやったら文章力を上げられる?練習方法を教えてほしい!
この記事では、Webライターに求められる文章力の基本から、具体的なコツや効果的な練習方法、覚えておくべき文章の「型」までを詳しく解説します。
Webライター初心者の方はもちろん、文章力の伸び悩みを感じている方も、ぜひ参考にしてみてください。
hana writing office代表。不動産業界での経験から、不動産についてわかりやすく解説する不動産ライター。大手Webメディアにも多数寄稿。執筆実績はこちら
保有資格:宅地建物取引士/賃貸不動産経営管理士/FP2級/日商簿記2級/教員免許(国語)他
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Webライターに求められる文章力


ここでは、Webライターに求められる文章力について解説します。
知識のない人にもわかりやすい
Webライターに依頼される記事の多くは、知識がない初心者向けです。つまり、Webライターには誰が読んでも簡単に理解しやすい文章を書くスキルが求められているのです。
読者はその分野に詳しくない初心者であることが多いため、専門用語や複雑な表現が多いと途中で読むのをやめてしまいます。
ターゲットとなる読者の特徴を意識して、読者に寄り添った文章を心がけましょう。
読者レベルに応じた情報提供
先ほど解説した「誰が読んでも簡単に理解しやすい」は文章表現の話であり、記事の内容の話ではありません。
読者に満足してもらうためには、その読者のレベルに合った情報を提供することが欠かせません。どの層に向けた記事を書くのかを明確にし、そのレベルに合わせた内容や表現を選ぶことが大切です。



記事を書く前に、ペルソナ設定をしっかりと行いましょう!
SEOを意識した文章構成
Webライターに依頼される仕事の多くはSEO記事です。そのため、SEO(検索エンジン最適化)を意識した文章構成が必要とされています。
クライアントは、狙っているキーワードで検索した際に他のWebサイトより上位表示できるような記事の制作をWebライターに求めています。
そのためには、キーワードを含めて独自性を強化するなどの対策が必要でしょう。SEOの知識があり、クライアントにさまざまな提案ができるWebライターは重宝されます。
Webライターが文章力を高めるための具体的なコツ


ここでは、Webライターが文章力を高めるための具体的なコツについて解説します。
ペルソナ設定をしっかりと行う
ペルソナとは、記事のターゲットとなる具体的な読者像のこと。文章力を高めるためには、誰に向けて書くのかを明確にする「ペルソナ設定」が欠かせません。
同じテーマであっても、ターゲットとなる読者の年代・性別・居住地域・家族構成・ライフスタイルなどが異なれば抱えている悩みも異なり、記事で伝えたいポイントも異なります。
そのため、ペルソナをしっかり設定することで読者に響く文章を書くための軸が定まりやすくなるのです。
ペルソナ設定は、記事の方向性を明確にし、より多くの読者に読まれる文章を書くための強力なツールです。しっかりと時間をかけて設定し、読者に寄り添った記事作りを目指しましょう。



読者の特徴がわからない人は、クライアントに確認してみましょう!
記事の構成を作ってから書き始める
質の高い記事を書くためには、いきなり書き始めるのではなく、まず「記事の構成」をしっかり作ることが重要です。
構成を決めておくことで、記事全体の流れがスムーズになり、読者にとってわかりやすい内容に仕上がります。
- ペルソナ設定を明確にする
- 記事のゴールを明確にする
- 見出しで全体の流れを決める
- 各見出しのポイントを簡単にメモする
- 読者目線で構成が不自然でないかチェックする
あらかじめ記事の構成案を作成することで執筆しやすくなり、質の高い記事に仕上がりやすくなります。



文章力を高めたい人は、まずは記事の骨組みとなる構成案を作成してから書き始めましょう!
最初に結論を示す
Webライティングでは、読者が求める情報を素早く提供することが重要です。効果的な方法の一つが、「最初に結論を示す」こと。
Web記事は紙媒体の書籍のように最初から最後まで読んでもらえないことが多く、読者から「知りたい情報がない」と思われてしまうと簡単に離脱されてしまいます。
最初に結論を示して、次に結論を補強する根拠や具体例を示していく。このような順番にすることで、読者も読み進めやすくなるのです。
実用性を重視する記事や情報提供型の記事には、特に効果的な手法だといえるでしょう。
1文の長さは60字以内を目安にする
1文の長さは40~60字以内になるよう意識して執筆しましょう。1文が長くなると、主語と述語がねじれてしまって意味が伝わらない文章になりやすいからです。
1文が長くなってしまった場合は、2文以上に分けてみてください。短い文章にすることで文章のリズムが良くなり、読みやすくなります。
専門性が高く難しいジャンルなどでは1文が短すぎると稚拙な印象を与えてしまい、かえって読みにくい記事になってしまうことがあります。その場合は、1文の長さを100字以内に収めるように意識してみてください。



読者レベルにあわせて表現を工夫しましょう!
同じ語尾を3連続で使わない
「~です」「~ます」といった語尾は、同じものを3連続で使わないようにしましょう。同じ語尾が続くと文章のリズムが悪くなり、読みにくくなります。
- ~です
- ~ます
- 体言止め(語尾が名詞)
- ~ましょう
- ~でしょう
- ~ください
- ~でした
- ~しました
- ~ません
- ~よね
- ~でしょうか など
上記のように、語尾にはさまざまな種類があります。読みやすい文章になるように、同じ語尾が続かないような工夫をしましょう。
漢字とひらがなの割合は「3:7」
Webライティングでは、漢字とひらがなの割合を「漢字3:ひらがな7」にすると良いといわれています。
漢字が多すぎると読みにくいため、「ひらがなを少し多めにする」意識を持ちながら執筆してみてください。
ただし、同じ記事の中で同じ言葉なのに「さまざま」「様々」など表記が変わってしまう「表記ゆれ」は避けなければなりません。
クライアントから表記の指定がある場合は指示に従い、特になければ記者ハンドブックを参考にすることをおすすめします。


ATOKに記者ハンドブックを入れると、変換候補に適切な表記が表示されるので便利ですよ。(有料)
文章のリズムを意識して読点を入れる
文章のリズムが良くなるように読点(、)を入れていきましょう。
文章を読むときに頭の中で音読をしている人は多いでしょう。適度に読点がないと息継ぎができないので、読みにくい文章になってしまいます。



声に出して読んでみると「、」を入れる箇所がわかりやすいですよ。
指示語は使わないようにする
「あれ」「それ」「これ」といった指示語はできる限り使わないようにすることをおすすめします。
指示語はとても便利な言葉です。しかし、流し読みされるのが基本のWeb記事では指示語が何を指しているのかわかりにくく、読みにくい文章になりやすいのです。
Web記事の場合、目次から知りたい情報に飛んで途中から読まれることも多くあります。
指示語を絶対使ってはいけないわけではなありませんが、途中から読んでも理解してもらえるようになるべく指示語を使わないように工夫しましょう。
なるべく専門用語を使わない
Webライターに依頼される記事の多くはSEO記事。検索エンジンから訪れた読者の悩みを解決する記事を書くことが仕事です。
したがって、初心者向けの解説記事を執筆することが多いでしょう。
知識がない初心者に専門用語を駆使して解説しても、理解できないので読んでもらえません。離脱率が高まり、検索順位にも良くない影響を与えてしまいます。
誰が読んでもわかりやすい記事となるよう、なるべく専門用語を使わないで丁寧に解説することを意識してみてください。



私は難しい内容をわかりやすく表現する際、何かに例えて解説しています。
Webライターが文章力を高めるための練習法


ここでは、Webライターが文章力を高めるための練習法を紹介します。
SNS投稿(伝えたいことを要約する練習)
SNSによっては、投稿そのものの字数や最初に表示される文字数が限られています。
そのため、SNS投稿をすることにより限られた文字数の中で伝えたいことを要約する練習になるのです。



読みやすい文章は「無駄がない文章」ともいえます。要約する訓練をすれば、記事の執筆にも活きることがありますよ。
SNS投稿は短時間で繰り返し練習できるため、継続的に取り組むことで要約する力を効果的に鍛えられます。
SNSを日常的に活用しながら、文章力アップを目指しましょう。
ブログ開設(記事を書く練習)
ブログを開設すれば、記事を書く練習をすることができます。ブログ記事を書くことにより実践的な文章力を鍛えるだけでなく、読者の反応を知ることも可能です。
定期的にブログを更新していれば、文章を書く習慣も身につくでしょう。
また、Webライターがブログ運営をすることで、次のようなスキルを身につけることが可能です。
- Webライティング
- SEO対策
- WordPressなどへの入稿
- ブログ運営に必要なツールの活用法
- SNSなどからの集客方法
- 広告の貼り方 など
Webライターの主な仕事である「記事の執筆」は、Webサイトを運営する中で必要な作業の一つに過ぎません。
検索上位を狙うためには、SEOを意識したライティングをするだけでなくWebサイト全体の対策も必要となるのです。
ブログ運営をすることで、Webサイト運営の全体像を知ることができます。「記事を書ける」だけのWebライターよりも、Webマーケティングスキルに長けているWebライターの方がクライアントから選ばれやすいといえるでしょう。



私もブログ運営の経験からクライアントにさまざまな提案をしています!プラスαの提案は喜ばれますよ。
良い記事や文章を模写する
文章の模写とは、文章を一字一句そのまま書き写す作業のこと。良い記事や文章を模写することも、文章力を高めるために効果的です。
良い記事や文章を一字一句そのまま書き写す練習をすることにより、記事の構成や表現方法、文章全体のリズム感などを学ぶことができます。
読者を引き込むリード文の書き方や説得力を持たせる具体例の入れ方、スムーズな段落のつなぎ方など、繰り返し模写をすることで自然と身についていくでしょう。
良い記事や文章を音読する
良い記事や文章を音読することも、文章力を高めるために効果的な練習方法の一つ。
声を出して読むことで、目で見るだけでは気づきにくい文章のリズムや響き、表現の流れを体感することができます。
文章を声に出したときに引っかかる部分や意味が伝わりにくい箇所があれば、そこは改善が必要なポイント。記事を書き終えた後の推敲にも役立ちます。



私も、いつも書き終えた後に音読しています!
フィードバックを受けてリライトする
自分の文章を他の人に読んでもらい、フィードバックを受けてリライトすることも文章力を高める効果的な練習になります。
自分では良いと思っていた文章でも、読者の視点で見れば改善すべき点が多々見つかることも多々あるからです。
クライアントにフィードバックをお願いする他、Webライターやブロガー仲間などとお互いの記事を読み合ってフィードバックする方法もあります。



私はブロガー仲間とお互いにフィードバックして改善していました!
記事の添削サービスを利用する
記事の添削サービスを利用して実力のある人から具体的なアドバイスをもらうことも、文章力を高めるために効果的です。
あなたの文章を客観的に評価し、改善点を具体的に教えてもらえるため、効率的にライティングスキルを磨くことができます。
また、添削を受けることで自分の弱点を見つけやすくなることもメリットの一つ。独学では気づきにくい文章のクセや表現の不自然さが明らかになり、読者に伝わりやすい文章に改善しやすくなります。
記事の添削サービスは有料の場合が多いのですが、文章力を高めたい人は自己投資として利用するのも良いでしょう。
- メイカラ
(プロによるマンツーマン指導が魅力) - SHElikes(シーライクス)
(未経験者向け!無料体験レッスンあり) - Withマーケ
(Webマーケティングを学びたい人向け) - ストアカ
(1回1,000円~気軽に受講◎)
Webライターが知っておきたい文章の「型」


ここでは、Webライターが知っておきたい文章の「型」について解説します。
PREP法


PREP法とは、結論(Point)→理由(Reason)→具体例(Example)→結論(Point)の順で文章を構成する方法です。
PFRP法は結論を最初に示すため、読者が主張の要点をすぐに理解しやすいのが特長の一つ。結論を伝えたあとに理由と具体例を補足することで主張に説得力が増します。
最後に再び結論で締めることで、伝えたい内容の印象を強めることができます。
このように、PREP法を使うとシンプルで論理的な流れを作りやすく、読み手に伝わりやすい文章に仕上げることができるのです。
PREP法は、Webライティングやプレゼンテーション、日常のコミュニケーションにも応用できる万能な文章術として、多くの場面で活用されています。
SDS法
SDS法は、簡潔で説得力のある文章やスピーチを作るための構成法です。特に、ビジネスシーンやプレゼンテーションなどでよく使われます。
情報を論理的かつスムーズに伝えるための3つの要素で構成されているのが特徴です。
- Summary(要約):最初に全体の結論や主張を簡潔に述べます。読者は何が重要なのかをすぐに理解してもらうため、ポイントを一言でまとめます。
- Details(詳細):次に、要約で述べた主張を裏付ける具体的な情報や根拠を提示します。データや事例、背景情報などを用いて説得力を高めましょう。
- Summary(要約の再提示):最後に再度、要約を述べて締めくくります。読者にもう一度重要なポイントを印象付けることで、内容を明確に記憶させます。
SDS法のメリットは、要点を簡潔に伝えるので短い時間で効果的に伝えられること。シンプルでわかりやすい文章を書きたいときに有効です。
DESC法
DESC法は、自分の意見や要求を明確に伝えて相手に理解してもらうための構成法です。問題解決や対立の回避を目的とした効果的なコミュニケーションスキルとして知られています。
- Describe(状況の説明):問題となっている状況や事実を客観的に説明します。感情的な言葉を避け、具体的かつ中立的な表現を使うことが重要です。
- Express(感情の表現):自分がその状況に対してどう感じているのかを伝えます。自分の感情を率直に述べることで、相手に自分の視点を理解してもらいやすくなります。
- Specify(具体的な提案):問題を解決するための具体的な提案や要望を述べます。実現可能で現実的な内容を提示することがポイントです。
- Consequences(結果の説明):提案を受け入れた場合のポジティブな結果や、拒否された場合のネガティブな結果を説明します。提案の重要性を相手に伝えることが目的です。
DESC法のメリットは、自分の意見をしっかり伝えつつ、相手に配慮したコミュニケーションができること。感情的な衝突を避けつつ、問題解決に向けた具体的な提案をしたいときに効果的でしょう。
PASONAの法則
PASONAの法則は、主にマーケティングや広告、セールスライティングで使用される構成法です。読者の問題に焦点を当てて解決策を提示し、行動を促すことを目的としています。
- P(Problem) 問題提起:読者が抱える問題や課題を明確に示す。
- A(Agitation) 問題の深掘り:その問題を放置した場合のリスクや不安を喚起する。
- SO(Solution) 解決策:問題を解決するための具体的な方法や提案を提示する。
- N(Narrow down) 限定性:希少性や限定性を示し、行動を促す。
- A(Action) 行動喚起:具体的に次に取るべきアクションを示す。
PASONAの法則は読者の感情に訴えかけて行動を起こさせることを目的としているため、商品紹介や広告文でよく使われます。
Webライターは文章力アップのコツを学んで質の高い記事を書こう!


Webライターとして成功するためには、文章力を高める努力が欠かせません。今回紹介した文章力を高めるコツや練習法を取り入れて、読者にわかりやすい文章に仕上げていくことが大切です。
また、質の高い記事を書くためには、テクニックだけでなく読者に寄り添う姿勢も必要です。ターゲットとなる読者が何を求めているのかを考え、読者の悩みを解決できる文章を心がけましょう。
文章力の向上は一朝一夕ではありませんが、日々の努力が成果につながります。少しずつコツコツと練習していきましょう!