こんにちは、不動産ライターの小花絵里(おばなえり)です。
未経験から始めやすく、いつでも・どこでも自由に働けることが人気の「Webライター」。Web上に掲載される記事を書くことが仕事です。
Webライターに興味はあるけど、どのように記事を書けば良いのかわからずお悩みの方がいるのではないでしょうか?
どんな記事を書けばいいの?私にもできるかな?
そこで今回は、Webライター歴5年を超える私が「Webライターの記事の書き方」を解説します。
基本的な記事の書き方だけでなく、読みやすい文章を書くコツや記事を書く際の注意点なども解説しますので、記事の書き方にお悩みの方はぜひ参考にしてみてください。
hana writing office代表。不動産業界での経験から、不動産についてわかりやすく解説する不動産ライター。大手Webメディアにも多数寄稿。執筆実績はこちら
保有資格:宅地建物取引士/賃貸不動産経営管理士/FP2級/日商簿記2級/教員免許(国語)他
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【超基本】Webライターの記事の書き方7ステップ
ここでは、Webライターの基本的な記事の書き方を7ステップで解説します。
STEP1:キーワードから読者像と検索意図を考える
Webライターに依頼される仕事の多くは、クライアントから指定された「検索キーワード」をもとに記事を執筆していきます。
そのため、検索キーワードから想定される読者像と検索の意図を考えることから始めましょう。
たとえば、「Webライター スマホ 始め方」の場合、次のような読者像や検索意図が考えられます。
- スマホを活用する若い世代(20代~30代)
- 副業として新たなスキルを身につけたい人
- パソコンを持っていないのでスマホで簡単に始められる仕事を探したい人
- スキマ時間を有効活用したい人 など
- スマホだけでWebライターを始める方法が知りたい
- 簡単に始められる方法を探している
- 低リスクで副業を始めたい など
検索意図を調べる際は、サジェストキーワードや関連キーワードなども調べてみましょう。
サジェストキーワードは「キーワードを検索した際に自動で表示される検索候補」、関連キーワードは検索結果の下部に表示される「検索したキーワードとの関連性が高いキーワード」のこと。
サジェストキーワードや関連キーワードは検索ユーザーの属性や行動から表示されるので、「どんな人が」「どのようなことを知りたいのか」を調べることができます。
想定される読者像と検索意図がわからないと、読者に学びのある記事には仕上がりません。
まずは指定されたキーワードから「誰の」「どんな悩みを解決する」記事を書けば良いのかを考えてみましょう!
STEP2:読者が求める情報をリサーチする
記事を書く上で重要なポイントとなるのが「リサーチ」です。
しっかりとリサーチをしないと記事を書き始めてから「何を書けば良いのか」わからなくなり、一貫性のない記事になってしまう可能性が高まります。
STEP1で考えたペルソナと検索意図から、「読者は悩みを解決するためにどんなことを知りたいのか」深掘りしてリサーチしていきましょう。
- 検索上位10サイトを読み込む
- Q&AサイトやSNSで読者の悩みを深掘りする
- 官公庁など信頼性の高いサイトを確認する
- 書籍を読む など
Webライターの情報収集やリサーチのコツについては、下記の記事で詳しく解説しています。あわせてご覧ください。
STEP3:記事の構成案を作成する
記事を書く前に構成案を作成します。記事の構成案は、簡単に言えば「記事の設計図」のようなもの。
たとえば、このブログ内にある記事「Webライターの始め方|初心者が月5万円稼ぐまでのステップも解説!」の構成は次の通りです。
- 初心者必見!そもそもWebライターとは?
- 未経験からのWebライターの始め方
- STEP1:Webライターに必要なものを準備する
- STEP2:クラウドソーシングサイトに登録する
- STEP3:クラウドソーシングの仕組みに慣れる
- STEP4:自分にできそうな仕事を見つけたら応募する
- STEP5:実際にWebライターの仕事をやってみる
- 初心者Webライターが月5万円稼ぐまでのステップ
- STEP1:Webライターに必要なスキルを身に付ける
- STEP2:クラウドソーシングで実績を作る
- STEP3:平均文字単価1円以上を目指そう
- STEP4:Webライターで月5万円稼ぐための作業量を知ろう
- 初心者Webライターはやらなくてもいいこと
- 【Q&A】Webライターの始め方に関するよくある質問まとめ
- 未経験でもWebライターになれますか?→なれます。
- Webライターって実際どうなの?きつい?楽しい?
- 文章力がなくてもWebライターはできますか?
- 正直なところ、Webライターは稼げますか?
- 独学で学ぶのは不安です。オンラインスクールに通うべきですか?
- Webライターに興味のある人は、クラウドソーシングの登録から始めよう!
上記のように、構成案では大見出し(H2)の下に小見出し(H3)が入ります。階層化しているため、記事の大枠となる大見出しを決めてから小見出しを考えていきましょう。
STEP4:記事のタイトルを作成する
記事の骨組みとなる構成案を考えたら、記事のタイトルを決めましょう。
記事のタイトルはSEO対策の中でも重要なポイントの一つ。SEOを意識しながら、思わずクリックしたくなるようなタイトルを考える必要があります。
- タイトルに検索キーワードを含める
- キーワードはできる限り最初の方(左側)にする
- 検索結果に表示されるよう32字程度に収める
検索結果で表示されるタイトルは、パソコンでは27字程度、スマホでは32字程度といわれています。それ以上に長いタイトルは省略されてしまいます。
したがって、検索結果からクリックしてもらうためには「検索結果で見切れない文字数」を意識して考える必要があるでしょう。
また、検索意図を反映させるためにキーワードをできる限りタイトルの最初の方(左側)に寄せることも大切なポイントです。
- Webライターってどんな仕事?未経験でもできる?始め方を解説!
- Webライターの始め方|初心者が月5万円稼ぐまでのステップを解説!
ちなみに、タイトルを決めてから構成案を考える人もいますが、私は記事の大枠を決めたあとの方がタイトルを考えやすくなると感じています。
どちらが良いかはいくつか記事を書いてみて判断してください!
STEP5:続きを読みたくなるリード文を作成する
Webライターに依頼されるSEO記事の多くは、「リード文(導入文)→本文→まとめ文」という流れで制作します。そのため、まずはリード文から執筆していきましょう。
最初の導入となるリード文は、読者が「本文を読んでみよう」と思えるような文章にする必要があります。リード文がわかりにくいと離脱される可能性が高いからです。
リード文の書き方に正解はありませんが、「読者の知りたいこと(=結論)」と「本文で伝えていることの要約」は入れるようにしましょう。
- 読者の悩みを文章化する
- 読者の悩みを解決する記事であることを伝える
- 記事の対象者を伝える
- 記事本文で伝えていることの要約を入れる
- 記事を読んだあとの読者の未来を伝える
上記のポイントすべてを入れる必要はありません。検索キーワードや検索意図に応じて魅力的なリード文を考えてみてください。
私はどの記事でも「読者の悩み」と「その悩みを解決する記事であること」を伝えるようにしています。
クライアントによってはリード文の型を用意していることがあります。その場合は、クライアントの指示に従ってリード文を執筆していきましょう。
STEP6:読者のニーズに応える記事本文を執筆する
記事のメインである本文を執筆します。本文では結論を先に書くことを意識してみてください。最初に結論を書くことで記事の主張が伝わり、読者が内容を理解しやすくなります。
初心者の方は、論理的でわかりやすい文章の流れにするために「結論→理由→具体例→結論」の順序で執筆する方法がおすすめです。この文章の型は「PREP法」と呼ばれます。
- Point(結論):Webライターは自分の専門分野を持つことをおすすめします。
- Reason(理由):なぜなら、執筆した内容の説得力が増し、仕事を獲得しやすくなったり、単価アップにつながったりするからです。
- Example(具体例):私は不動産ジャンルを専門としたことで「どんな記事を書く人か」が明確になり、仕事を獲得しやすくなりました。記名記事となることが増えて実績となり、単価アップにもつながりました。
- Point(結論):Webライターは自分の専門分野を決めて極めていきましょう。
さらに、文章を太字やマーカーで装飾したり、イラストや図表を挿入したりして、スマホからでも読みやすい記事になるよう工夫しましょう。
視覚的にわかりやすく表現できるよう工夫しましょう!
最近は、オリジナルの情報がSEO上でも評価されやすいポイントとなっています。
実体験や他の人へのインタビュー、データ分析など「他の記事にはない、この記事ならではの情報」を意識して入れましょう。
STEP7:読み直して推敲する
最後まで記事を書き終えたら、読み直して推敲しましょう。推敲することで、誤字脱字に気付いたり、もっと良い表現を思いついたり、追加で入れるべき情報に気付いたりすることがあるからです。
読み直す際は、声を出して音読することをおすすめします。音読することで文章のリズム感がわかり、読みやすい文章に修正しやすくなります。
丁寧に読み直して修正し、クライアントに喜ばれる質の高い記事を納品しましょう!
Webライター向け「読みやすい文章」を書くコツ
ここでは、Webライターが読みやすい文章を書くコツを紹介します。
知識がない人にもわかりやすい文章を書きたい方は、ぜひ参考にしてみてください。
1文の長さは60字以内を目安にする
1文の長さは40~60字以内になるよう意識して執筆しましょう。1文が長くなると、主語と述語がねじれてしまって意味が伝わらない文章になりやすいからです。
1文が長くなってしまった場合は、2文以上に分けてみてください。短い文章にすることで文章のリズムが良くなり、読みやすくなります。
専門性が高く難しいジャンルなどでは1文が短すぎると稚拙な印象を与えてしまい、かえって読みにくい記事になってしまうことがあります。その場合は、1文の長さを100字以内に収めるように意識してみてください。
読者レベルにあわせて表現を工夫しましょう!
同じ語尾を3連続で使わない
「~です」「~ます」といった語尾は、同じものを3連続で使わないようにしましょう。同じ語尾が続くと文章のリズムが悪くなり、読みにくくなります。
- ~です
- ~ます
- 体言止め(語尾が名詞)
- ~ましょう
- ~でしょう
- ~ください
- ~でした
- ~しました
- ~ません
- ~よね
- ~でしょうか など
上記のように、語尾にはさまざまな種類があります。読みやすい文章になるように、同じ語尾が続かないような工夫をしましょう。
漢字とひらがなの割合は「3:7」
Webライティングでは、漢字とひらがなの割合を「漢字3:ひらがな7」にすると良いといわれています。
漢字が多すぎると読みにくいため、「ひらがなを少し多めにする」意識を持ちながら執筆してみてください。
ただし、同じ記事の中で同じ言葉なのに「さまざま」「様々」など表記が変わってしまう「表記ゆれ」は避けなければなりません。
クライアントから表記の指定がある場合は指示に従い、特になければ記者ハンドブックを参考にすることをおすすめします。
ATOKに記者ハンドブックを入れると、変換候補に適切な表記が表示されるので便利ですよ。(有料)
文章のリズムを意識して読点を入れる
文章のリズムが良くなるように読点(、)を入れていきましょう。
文章を読むときに頭の中で音読をしている人は多いでしょう。適度に読点がないと息継ぎができないので、読みにくい文章になってしまいます。
声に出して読んでみると「、」を入れる箇所がわかりやすいですよ。
指示語は使わないようにする
「あれ」「それ」「これ」といった指示語はできる限り使わないようにすることをおすすめします。
指示語はとても便利な言葉です。しかし、流し読みされるのが基本のWeb記事では指示語が何を指しているのかわかりにくく、読みにくい文章になりやすいのです。
Web記事の場合、目次から知りたい情報に飛んで途中から読まれることも多くあります。
指示語を絶対使ってはいけないわけではなありませんが、途中から読んでも理解してもらえるようになるべく指示語を使わないように工夫しましょう。
箇条書きや図表など視覚的にわかりやすくする
文章だけでなく、箇条書きやイラスト、図表などを使って視覚的にわかりやすくする意識をもって記事を制作しましょう。
基本的に、Web記事は流し読みされます。そのため、最初から最後まで読まれないことを前提に執筆していくのです。
- 画像
- 吹き出し
- 箇条書き
- 表(テーブル)
- ボックス囲い込み など
スマホの小さな画面でも読みやすくなるよう、文章以外の要素を適度に挿入しましょう。
Webライターの仕事では、WordPressへの入稿で上記のような作業が求められることがあります。WordPressの基本的な入稿作業を知りたい方は、下記の記事もご覧ください。
なるべく専門用語を使わない
Webライターに依頼される記事の多くはSEO記事。検索エンジンから訪れた読者の悩みを解決する記事を書くことが仕事です。
したがって、初心者向けの解説記事を執筆することが多いでしょう。
知識がない初心者に専門用語を駆使して解説しても、理解できないので読んでもらえません。離脱率が高まり、検索順位にも良くない影響を与えてしまいます。
誰が読んでもわかりやすい記事となるよう、なるべく専門用語を使わないで丁寧に解説することを意識してみてください。
私は難しい内容をわかりやすく表現する際、何かに例えて解説しています。
Webライターが上手く記事を書けないときの原因
ここでは、Webライターが上手く記事を書けないときの原因について解説します。
上手く記事を書けないとお悩みの方は、根本となる原因を知って対処していきましょう。
ペルソナや検索意図の理解が不十分
そもそも「誰の」「どんな悩みを解決する」記事であるかわからなければ、質の高い記事には仕上がりません。
同じテーマであっても、読者が違えば内容が変わってしまいます。
たとえば、会社員の副業から始めて独立したい人と子育て中で扶養内で在宅ワークをしたい主婦では、抱えている悩みが異なります。
記事の構成として重なる部分はあるものの、根本的な悩みが違うので知りたい情報も異なるはず。
「誰の」「どんな悩みを解決する」がわからなければ、上手く書けずに一貫性のない記事になってしまう可能性が高いでしょう。
記事を書き始める前に、まずは想定される読者像と検索意図を考えて、さらに読者が求める情報をリサーチしてください。
記事の目的を理解していない
Webライターに依頼されるSEO記事は、検索エンジンから人を呼び込み、何かしらの行動をしてもらうために制作されます。
たとえば、商品の購入やサービスの申し込み、セミナーへの参加、メルマガの登録など。
上記のような記事の目的(=ゴール)を理解していないと、主張がブレてしまい上手く書けなくなってしまいます。
同じキーワードでも依頼する企業によって記事のゴールが異なります。「記事を読んだ読者にどんな行動をしてほしいか」をきちんと把握しておきましょう。
記事の目的がわからない人は、クライアントに確認してください。
競合記事をしっかりと読んでいない
検索上位を狙う記事を書く場合は、競合記事をしっかりと読み込みましょう。
既に検索上位に表示されているということは、読者のニーズを満たしている記事だということ。上位表示されているのには理由があるはずです。
競合記事を読み込んで分析すれば、「読者が知りたい情報」など参考にすべき点が見えてくるでしょう。
他の記事との差別化をするためにも、ライバル記事を読んで研究してください。
Webライターが記事を書く際に注意すべきポイント
ここでは、Webライターが記事を書く際に注意するポイントを解説します。
注意点も理解して執筆していきましょう。
コピペNG!著作権に注意
当たり前のことですが、コピー&ペースト(=コピペ)は絶対にNGです。他のサイトからの文章コピペは、相手の権利を侵害していることになります。
コピーコンテンツは検索エンジンからのペナルティを受けることがあるため、Webメディアの運営者は他サイトの権利を侵害しないように細心の注意を払っているはずです。
コピペチェックツールを使えば、文章のコピペや簡単な語句の入れ替え等はわかってしまいます。無用なトラブルを避けるためにもコピペは絶対にやめましょう。
また、画像やイラスト、図解などの取り扱いにも注意が必要です。
検索エンジンに表示される画像はフリー素材ではありません。勝手に利用すれば著作権侵害にあたり、トラブルに発展してしまう可能性があります。
クライアントから素材サイトを指定されている場合はそのサイトを利用し、特にない場合は商用利用可能なフリー素材サイトの利用規約を守って利用しましょう。
いずれにしても、事前にクライアントに確認しておいた方が無難ですよ。
引用する際はルールを守る
他人が書いた文章を自分が書いたように見せるような単なるコピペはNGですが、ルールを守って引用できれば著作権侵害にはあたりません。
- すでに公表されている著作物であること
- 引用を行う正当な目的があること(記事の主張の論拠として必要など)
- オリジナルの部分と引用部分が明確に区別されていること
- 引用が「正当な範囲内」であること(例:オリジナル文が「主」、引用文が「従」となる分量)
- 著作物の題名や著作者名などの出典元を明記すること
Web記事を引用する場合は、引用タグ(Blockquote)を使った上で出典元のページタイトルやリンクを掲載するとよいでしょう。
引用タグ(Blogquote)を使うと、このようにオリジナルの部分と引用部分をはっきりと区別できます。検索エンジンや記事の読者に引用した文章や画像であることを示すことが可能です。
無理やり文字数を増やさない
Webライターの報酬は1文字○円といった文字単価で計算されることが多いでしょう。
規定の文字数に届かない、もっと報酬が欲しいからといって無理やり文字数を増やそうとすると、余計な情報が入って記事のクオリティが下がってしまいます。
文字数が足らなくて困ってしまった場合は、再度リサーチして「読者が知りたい情報」を集めましょう。
文章ではなく見出しを増やすと記事の内容が厚くなりやすいですよ。
Webライターは記事の書き方を知って質の高い記事を制作しよう!
Webライターの仕事は「Web上に掲載される記事を書くこと」。まずは基本的な記事の書き方を知って、クライアントや読者に喜ばれる記事を書けるようになりましょう!
質の高い記事を書けなければ次の仕事にはつながりません。
Webライターとして活躍し続けたい人は、ライティングスキルなどのスキルを磨いていきましょう!